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東京物語(1953) [映画]

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自分の中で、オトナになったら実現したかったこと

  
  ・お蕎麦屋さんでお酒を飲みたい
  ・ウヰスキーの味がわかるようになりたい
  ・エトワールセト(夜行高速バス)往復じゃなくヒコーキ往復で東京行きたい

に並んで

  「東京物語」を観たい

があった
備後で暮らし始めた以上、マストな気がしていたのである
だが、実現には大きな壁があった
先に「明日は来らず」を観なければならない
それがつい先日実現したので
ようやっと、「東京物語」を観ることが出来た
社会人になって以来、ん十年越しのことだ
あっという間ではあったけれど

【ありがぁと】
思ったよりビンゴビンゴしていた映画だった
備後弁オンパレードだったからである
特に「ありがぁと」のイントネーションは
村上シスターズそのまんまである
また、やたら「そんなことはない」というのも
備後流なのかなと気づいた

【スカイツリー線】
私にとってスカイツリーはバカヤロー的な存在なのだが
なにかと縁があるのである
この映画の東京は
スカイツリー線(東武伊勢崎線)沿線(という設定)らしい
実はつい先日も乗って来たばかりなのだが
詳しくは後日

【え?山村聰!】
そのスカイツリー線の「堀切」駅近辺に住んでいるという
長男を演じたのが山村聰なのだが
私が知っているのは、恰幅の良い姿なので
全然気づかなかった
この映画での煮え切らない態度は
「明日は来らず」の長男と同じである

【ヨダレでる杉村春子】
広大附属福山高出身の杉村春子
その外連(ケレン)味のなさ加減が
まるで鬼のように、いやぁ凄い凄い
凄すぎて「いやんなっちゃうなぁ」である
「旨いなぁ」とヨダレを垂らしながら見とれてしまう

【原節子で泣かされるとはおもわんかった】
それに引き替えヒロインの原節子は
なんだかふわっとした芝居が続き
その意義に釈然としなかったのだが
大きな画面(スクリーン)で見直したときの
クライマックス「あたしズルいんです」での
目に溜まった涙を観て、全てが腑に落ちた
「明日は来らず」にない役を登場させた意味
そして、この映画が名作とされる理由が

【日本的とは何か】
「明日は来らず」が提起したテーマが
人生に限りがある限り、時代を超え国を超え
親と子の間にも存在する無常観―だとすれば
「ユーモア」や「希望」ではなく「諦観」
(あるいは「悟り」か)をもって答えた「東京物語」は
20年越しの、小津監督なりの
邦画としての立派な「回答」なのだと思う
そう考えると、「深いなぁ」「素晴らしいなぁ」と
しみじみせざるを得ないぢゃないですか
「東京物語」という映画も、もちろん尾道も

もちろん、「悟り」には程遠い私の好みは
「明日は来らず」なのだけれど

おまけ

【尾道の坂】
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駅から遠く離れた場所でも、尾道らしい坂がここかしこに転がっている
振り返れば尾道W大橋
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【尾道の井戸】
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偶然発見したひとんちの井戸

【尾道のぬこ】
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尾道歴ン十年の私に言わせれば
撮れそうで撮れないショット




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Make Way for Tomorrow 「明日は来らず」(1937) [映画]

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こんなにあざやかなラストシーンを見たことがない
これほど凄い映画を観たのは初めてである
私の中で長い間No.1映画だった「パルプ・フィクション」を超えてしまった
今、この瞬間、私のNo.1映画だ

【ストロングポイント】
1)テーマが普遍的であること
  ・80年前のアメリカも21世紀の備後福山も変わらない
2)予想外の展開でたたみかけてくること
  ・序盤・中盤・終盤で映画のジャンルが違う?
  ・緩急の巧みさ。特に終盤の猛烈な加速感と…
3)印象に残るラストシーン
  ・強烈に焼き付けられる残像
この3点はみな、かつて私のNo.1映画だった
「パルプ・フィクション」にも通じる点である

【この映画にたどりつくまで】
そもそもが「パルプ・フィクション」のディスク特典
監督タラちゃんがインタヴューで「赤ちゃん教育」を連呼
それが始まりだった
「赤ちゃん教育」→ケーリー・グラント→「めぐり逢い」→
「邂逅」→レオ・マッケリー監督→「我が道を往く」→
そして「明日は来らず」と、端折って書くとこんな感じだ

【レオ・マッケリー監督】
「邂逅」を観るまで、まったく知らなかった
「我が道を往く」で、硬軟強弱の織り交ぜ方が巧いなぁと思ったが
鬼のような凄みを感じたのは、自身が最高傑作と確信したという
この「明日は来らず」である(興業的には失敗したらしい)
超・名・大・監督である。間違いない

【東京物語】
海外からの高評価が続く邦画の名作の下敷きになったのが
この「明日は来らず」だということは、知識として知っていたし
観る動機にもなったのだが、実は「東京物語」自体
恥ずかしながら未見なので今は触れない

【これぞ女の生きる道…といったら怒られるかなやっぱ】
終盤クライマックスのシーン
特に老母が詩を詠むあたり
これから結婚する女性には特に
是非とも観ておいてほしいものである
「愛」こそ「人生」そのものなのだなぁや

【おまけ】
この映画で、煮え切らない長男を演じた役者さん
スカーレット・オハラのおとーさん役だった人だそうだ
(気付かなんだ…)
そのほか「駅馬車」「スミス都へ行く」「素晴らしき哉、人生!」
それになんとあの「ハイ・ヌーン」まで出てるってよ…
口あんぐりな気分である

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バックコーラスの歌姫たち(2013) [映画]

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あと20フィート(6m強)までのところで
一流になれなかった歌姫たちを描いた
実によくできたドキュメンタリー映画である
よくこんなの撮ってたなあという映像が満載で
音楽好きの人にはたまらないだろう

一流になれなかったのは、スティングが言うように
「公平な勝負で決まるわけではない」からである
そして
「自分を見失い現状に甘んじていると
どんな女性も消耗してしまう」のだ

これってショービジネスの世界に限らず
あるいは女性や黒人に限ったことではない
われわれの世界も同じなのではないだろうか

テレ東の番組で日本の職人(中の職人)が
「技術なんて長く続けていれば勝手に身につくんです」
「長く続けることが難しいんですよ」
と言っていて、そのそっけなさ格好よさに
またまた涎を垂らす思いだったのだけれど
”自分を見失わず、現状に甘んじることなく”
「長く続けていくこと」が大事なのだなと
そして
それができる人は、もう一流なのではないかと
「修証これ一等なり」の思いを強くする

ところで、映画の中で
印象的に使われていた
ローリング何がしの曲「ギミーシェルター」について
興味深い映像(?)があったので紹介する


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我が道を往く(1944) [映画]

題名からは予想もつかない
地味な内容である
劇的な展開はほとんどない
人の世の、人生の悲哀を
軽快なユーモアで楽しませながら
前向きに受け入れていく
実に「じわっと来る」のである
この監督の真骨頂だ
特に「間」
クセになりつい何度も観てしまう
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ビング・クロスビーの低く深い歌声が
心にやさしく染み渡る
「きよしこの夜」など
初見の父がいきなり一緒に口ずさんだほどだ
フィッツギボン神父を筆頭に
登場人物も魅力にあふれている
同じ題名の挿入歌が劇中で披露されるものの
正直出来がイマイチなのであるが
それを「落ち」で使ってしまうところに
この映画の質の高さを感じる
こんな名作を大戦中に作ってしまう
つくづくそんな国を相手に
戦争なんかするものではない


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邂逅(1939) [映画]

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レンタルを観終わった直後
実に良い映画を観たなと
久しぶりにしみじみした
その後欲しくなったDVDをぽちったアマゾンのコメントで
全く同じことを書いてる人がいて笑ってしまった
淀川長治は冒頭の解説でネタをバラしながら何度も
「キレイな映画」と表現していた
(なので映画鑑賞後に見ることをおススメする)

大人の恋の話である
だからこそ
邦画みたく陰々鬱々だったりドロドロとかしていない
劇中のヒロインの言葉が象徴している

人生はロゼ(ピンク)シャンパンのように軽やかに

もちろん人生も恋と同じで
喜びはほんの一瞬
あとのすべては苦しみや悲しみや切なさ
なのだろうけれど
きっと真剣に人生(恋)を生きている人ほど
それをあからさまにしないのだ
言葉にはせず笑顔のまま
口の端を一瞬ゆがめて見せたリする
それで伝わるのである
そりゃ、いろいろあるよと
いろいろあっても、そうするだけの価値があると
言葉ではなく体現しているのである
「粋」である
それも命がけの

劇中で歌われる「愛の喜び(Plaisir d'Amour)」

言うまでもなくプレスリーの
「好きにならずにいられない」の原曲である

しかし、この映画にまで
ニューヨークのクリスマスが登場するとは
思いもよらなかった
しかも街の雰囲気がシーのアメフロそのままである
(船のシーンはコロンビア号だ)
だから、この映画の中で流れている時間と
自分の知ってるシーの時間がシンクロして
心臓方面に迫ってきて仕方がない私なのだ

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ベイマックス: 福山で楽しむ極上アトラクション [映画]

初見は福岡、正月に家族と観た
2D字幕版だったのだが
迫力のあるアクションシーンが多く
是非3Dでも観たいと思ったのだ
そのときは4DXまでは想定していなかったのだが
せっかく福山で観れるんだし、送迎バスもあるし、休日だしぃ

で、行ってみたのである
コロナのHPで時刻表を調べ
福山駅北口から送迎バスに乗りこんだ
女子中高生グループや
若いカップルだらけだった
20150212bus.jpg

窓までラッピングされた車内は薄暗く
20150212mado.jpg
とても遊びに行くとは思えない
押しつぶれた気分になる

20分くらいで到着したコロナは遊技場だらけ
真面目でぼっちな私には居場所が無く
きっぷを買っていきなり3Dメガネを渡されてからは
(4DXは1300円余計にかかる)
入場時間まで大人しくベンチで待った

201502124dx.jpg
4DXの部屋は、席数が
一番前のAからGまでの7列しかなく、横方向が多い
普通より大きいシートなのに番号が足元だけで
しかも極端に小さくてわかりづらかった
20150212seatno.jpg
シートベルトを探したが見当たらなかった
座った途端係員がやってきて
ポップコーンのバスケットは席に置けないと案内して回る
隣のカップルにーちゃんは仕方なく
バスケットを片手で持ち上げながら急いで食べていた

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覚えていた以上に全編にわたって
スピード感のあるアクションシーンがあり
その動と静、ギャグとシリアスの緩急が絶妙で
映画館では滅多に泣かない私が
場所もわかってて心構えしていたにもかかわらず
初回に続いて泣いてしまう寸前までいった
席が動き、傾き、振動し、風も吹いたりする4DX
(熱が無いのがつくづく惜しい)を味わい尽くすには
うってつけのスーパーヒーロー映画である
観客はきゃっきゃと歓声を上げながら楽しんでいた
4DXで観れば、USJのダーマンやランドのスタツアにも迫る
極上のアトラクションである(言い過ぎか)
シーの2万マイルやストームに並ぶよりは
価値があるんじゃないかな(言い過ぎか)
テケツ売場前のベンチでポプコーンをほおばりながら開場を待ち
丸腰で一文字アトラクションを思い切り楽しみませう

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6人の中で一番印象に残ったハニーレモン
癒し系で手が大きいのがすこぶる良い

なお21日からは「アナ雪」が4DXで再上映されるとのことです

おまけ

映画が終わったら終バスまで1時間あった
ここぞとばかり大人力を使い三吉町の大黒屋さんへ
いい気分だったから飲みたかったのである

2015年度玉子焼きNo.1を早々と決めた「山菜入り玉子焼き」
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まあ一度、食べてみんさいやあ

おとうさんが「濃いよ」というくらい濃くて旨い蕎麦湯
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これと割り子ばっかりは
まだまだおとうさんにはかなわないようだね>駅前


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アパートの鍵貸します(1960) [映画]

年末に借りて里帰りしたら
偶然、年末の物語だった
ストーリー、脚本、俳優、芝居、音楽、演出
どれもが100点満点の完璧な映画である
描かれているのは宇宙でもなくジャングルでもなく
古代ローマ帝国でも未来でもない
主人公は現代社会の1サラリーマン
日常中の日常風景、よくある痴話話である

【日常に神が宿る】
特にセリフは世間話に近く、スピードも早いので
字幕が追い付けないほどだ
その何気ない「普通の」会話が絶妙に重なり
ストーリーにどんどん深みを増していく様は
まるでバッハのフーガのようであり
「パルプ・フィクション」のようでもある
ヒロインを一般家庭で治療するシーンなど
この映画をリスペクトしてるに違いない

【ジャック・レモン】
セリフだけではない
流れるような手振りやしぐさなど
細かい演技に見られる日常性は
神がかりといっていいほどだ
これに表情や発声の抑揚
さらにコミカルな要素などを
一から創作したのだと思えば
この俳優の凄さには舌を巻く
本物の俳優である
ちなみに冒頭での独り夕食のシーンでは
「傷だらけの天使」のショーケンを思い出した
絶対影響を受けていると思う

【シャーリー・マクレーン】
2013年の映画LIFE(The Secret Life of Walter Mitty)で
80歳を目前にしてのその女子力に驚いたものだ
25歳時のこの映画では
登場シーンからオーラの違いを見せつけるが
圧巻はクライマックスでのあの笑顔である
いや、言い間違えた
あの笑顔こそがこの映画のクライマックスである
懸命に駆ける美少女の笑顔にかなうものなし

【皆まで言わない】
日常会話をまくし立てるような映画だが
肝心なことはいちいち言わない
男と女のことについては
暗黙の了解なのがいい
その共通認識の上に立って
お互いがお互いの立場で瞬時に行動する
主人公の場合、お人が良すぎて
さらに誤解を招き窮地に立つのだが
相手を思うからこそのその行動に
ヒロインだけでなく、観てる観客も
心を動かされるのである
こういうのを「粋」っていうんだろう

【ラストシーン】
それでも男は、好きな人には言わずにはいられない
それを女は軽くたしなめるのである
わかってるからこそ、でしょ?と
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平凡でいまいち盛り上がりに欠けるように見えて
含蓄に富んだ最高のラストシーンである

【たったひと言】
主人公とヒロインの心情や行動も
絶妙に時間をずらして折り重なって行く
その手際がまた実に見事だ
しかし、私にとってのこの映画の価値を
決定づけたのは、ひと言の、このセリフ

  That's the way it crumbles, cookie-wise
  (That's the way the cookie crumbles)

の、日本語訳である

  世の中なんて、そんなもの

みたいな感じではなくて

   成り行きだからね

とずばっと訳したのが
あまりにも凄すぎて唸ってしまう
この言葉が登場するたび
しみしみする私なのである
 





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映画「東京オリンピック」を見ずして1964年を語るなかれ [映画]

台風に台無しにされたこの連休中
テレビでよく話題にのぼるのは「1964年」である
今からちょうど50年前という節目であり
「新幹線」が登場し「東京オリンピック」が開催され
戦後日本の転換点になった年でもあったからだろう
特にこの2つは、主題としてよく取り上げられている

でもちょっと待ってほしい

「1964年」を語るなら
「東京オリンピック」を語るなら
まず、この映画を観なくちゃでしょう
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オリンピックの翌年に劇場公開された
市川崑が総監督の、3時間近い超大作であり
国内歴代2位の動員記録をもつ傑作である
私が傑作だと思う理由は次のとおり

・記録ではなくドラマであり、ドキュメンタリーではなく映画である
・人間中心の視点-アスリートだけではなく、
 観客や審判、整備員から
 沿道の一般大衆の表情まで丁寧に捉えていて
 当時の気分といったものが、ひしひしと伝わってくる
 「1964年を語るなら」と私が思う所以だ
・雨のしずくや食事風景、補給所の描写、
サスペンスぽい音楽(JAZZもあり)
 など、「感動を盛り上げる」とは異なる志向

【脚本の存在】
その序にいう
「この映画は純然たる記録であって、しかも単なる記録に止めてはならない」と
結果としてこの映画は、単なる記録映画ではなく、立派な映画作品となっているのだ。例をあげると
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競技場に向かうアベベの肩越しに、聖火台が見える
こんな映画のワンシーンのようなドラマチックな映像が
なぜ撮れるのか。その答えが「脚本の存在」である
起こりうる事柄を可能な限り予測して練り上げられた脚本だ
その脚本があることにより
現場のスタッフが、その場で起きた事を
監督の意図に沿うような映像に収める事ができたのだそうだ
これって、日常の仕事にも通じていて
予測できないということについ甘えて
その場限りの出たところ勝負になりがちだけれど
それでは組織的な仕事はできないのである
もちろん脚本には和田夏十がクレジットされている
市川崑経由ではなく和田夏十経由でこの映画にたどり着いた私は
その仕事ぶりにあらためて驚嘆するばかりである

【スター】
伝説の神永vsへーシンク戦や
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大松ジャパンはいうまでもなく
アベベのカッコいいこと!
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その表彰式での円谷の微笑
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そしてチャフラフスカの艶やかさ
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伝説のスターそろい踏みである

【50年前の東京】
ちょうど今から50年前の東京の
10月10日からの15日間がまるごと
この映画には詰まっている
そこに登場する人々の
ひたむきな熱意と
落ち着きやたたずまいといったもの
この50年に失ったものが何かを
次の50年に目指すべきものが何かを
教えてくれるような気がする
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The Secret Life of Walter Mitty(邦題「LIFE!」) (2013) [映画]

夢想癖の甚だしい男が主人公であり
前半から中盤までは空想シーンが続く
その、あまりの荒唐無稽さに途中で退屈してしまった
CGよりなるべく本物を使うという
こだわりもあったらしいのだが
残念ながら私には伝わってこなかった

伝わってこなかったといえば
作品中に使用された曲、たとえば
「エスケイプ」も
(ピニャコラーダの歌てキミ・・・)
「マンイーター」も
(ホール&オーツは好きなんだけど
 使うなら「ウェイトフォーミー」だな・・・)
「トム少佐の歌」も
(Dボウイの「スペース・オディティ」という曲らしい)
私に共感ポイントはなく、何も伝わってはこなかった

だが終盤からラストまでが素晴らしかったのである
ありふれた、ささやかな出来事が
ラストまで畳み掛けるように心地よく続く
その心地よさが素晴らしい
転換点となったのは
シャーリー・マクレーンの存在感であり
(魅力的な女性は決して歳をとらないのだ)
その転換点までの、退屈な荒唐無稽シーンの連続こそが
決してハッピーエンドとは言えない
終盤のリアルで日常的なエピソードを
見ごたえのあるドラマに昇華させている気がする

予告編


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Kick-Ass 2 [映画]

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R15+(成人指定一歩手前)は伊達じゃないのである
グロ・バイオレンスシーンの濃さと言葉遣いの下品さは
かなり酷かった前作をも超える勢いだ
スプラッター系に慣れていない人が鑑賞する場合
相当の覚悟が必要であり
ネタをネタとして楽しむ大人の分別と
客観的で冷静な判断力が要求される
家族と一緒に観るものでは決してない
(そんな家族があったら見てみたい)

とはいえ
ハチャメチャでやりたい放題だった1作目に比べ
鑑賞に堪えうる本格的な映画になったと思う

何より登場人物の内面を
丁寧に描写しているのだ
演じている役者さんたちの
子供でも大人でも
あったりなかったりする年頃の
若々しく曖昧な戸惑いと躊躇が
登場人物と重なる処が魅力である
これはヒロインだけでなく
主な登場人物に共通している

また重なるといえば
主人公たちの苦悩や
巻き込まれていく周りの人々の姿は
まさに今のイラクの混乱をまねいた
アメリカという国にさえ重なって見えてくる
世の中は少しは良くなったんだろうか

  人の首を切断した奴を誰が止めるの?
  They cut a guy's head off.
  Who else is going to stop them?

ヒロイン・ミンディの訴えるような声が耳に残る

また予算が1作目より少なかったらしく
(大作の食事代くらいだそうだ)
各所に手作り感が出ているのもいい
その一方で、録音技師が
レミゼでオスカーを取った人だったり
スタントが、ボンド映画や
バットマン映画に出た人だったりと
スタッフも優秀だ

evilな存在に圧倒される現実の中で
お手製のスーパーヒーローたちが本気で戦う
本作で本気になったのだ
お下劣なギャグてんこ盛りのテンポの良さの一方
陰惨な場面が存在するは必然なのだろう
そんなおバカで下品でぶっとんだ低予算映画を
優秀なスタッフ・キャストが真剣に懸命に
一場面一場面作りあげているその姿勢が
登場人物の弱さや繊細さを
さらに際立たせている気がする
そう、弱くて繊細だからこそ

  自分の人生を生きなきゃいけない
  This is your life.
  You've gotta live it.


興業的にいまいちだったとしても
コアな1作目のファンが離れていったとしても
その1作目を私に見返させたこの2作目を
私は高く評価したいと思う
いつか3部作揃った暁には
GWTWに匹敵する名作になるかもと
予感させるのである

補)
・この映画のディスクにある特典映像は
 作りが大変丁寧で見応えがある
・特にコメンタリーは、この作品に対する見方が
 変わるくらい楽しいので必見だ
・そのコメンタリーで考えさせられたのは
 役者さんも信頼関係が大事ということであった
・吹替ではまさかのメリーポピンズ・バートに再会
・1作目鑑賞は絶対条件

予告編


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